この記事では、大人気米国高配当株ETF「SPYD」について詳しく解説していきます。
米国高配当株投資を始めるとほぼ必ず「SPYD」というワードを目にします。
このように色々な疑問が出てくると思います。
実際に私も高配当株投資を始めた時は「SPYDって何?」といった状態でした・・・。しかし、投資経験を積んでSPYDを資産の中心にしていると、かなり詳しくなってきました。
そこで今回は、実際にSPYDを保有している投資系YouTuberのたかやん(登録者
29,000
人)が、
この記事でわかること
- SPYDの基本情報・セクター・銘柄
- 配当金の実績や推移
- 配当利回りの状況
- メリットやデメリット
- SPYDの買い時
こういったことがわかります。
そしてこの記事1つでSPYDの基礎知識が身に付くだけではなく、ご自身が投資されるにあたっての判断材料にもなります!
私は実際にSPYDを799株保有しています(2020年9月時点)
実際に投資をしている私だからこその体験談もあるので、ぜひ最後までご覧ください!
▼最新情報は動画でもまとめています▼
【分析】SPYDとは?利回り5%以上!?人気の米国高配当株ETF
SPYDの正式名称は、「SPDR ポートフォリオ S&P500 高配当株式」です。ただこの名称は特段覚えておく必要はなく、「SPYD」というものだと思っていただければOK!
まずはSPYDの基本的な内容を以下の4つのポイントでまとめていきます。
- 基本情報
- チャート
- 主要構成銘柄
- 構成セクター比率
基本情報
それではSPYDの基本情報をざっとまとめていきます!
SPYD基本情報
項目 | 内容 |
運用会社 | ステート・ストリート社 |
設定日 | 2015/10/21 |
連動指数 | S&P500高配当指数 |
構成銘柄数 | 80銘柄 |
株価 | 26.58ドル |
配当利回り | 5.73% |
配当月 | 3月、6月、9月、12月 |
1年間配当金 | 1.5226ドル(2020年9月までの直近1年実績) |
経費率 | 0.07% |
※2020/9/23時点
インデックスはS&P500高配当指数となっており、S&P500を構成する銘柄のうち、上位80銘柄に均等分散で投資しているETFになります。
経費率(運用にかかるコスト)は激安の0.07%・・・!日本のETFと比べると圧倒的な低水準です。
チャート
次はチャートです。参考に米国を代表する株価指数「S&P500」のチャートも載せておきました。
上の画像は2020年9月頃までの1年チャートで、黄色がSPYD、青がS&P500種指数のチャートです。
どちらのチャートも3月のコロナショックで大きく下げていますね。ただその後の株価の戻り方は別格・・・。S&P500に含まれるハイテク株がこの株価を牽引している感じになっています。
とはいえSPYDとS&P500はスタイルが違うので、同じ高配当株ETFとして人気のHDV、VYMとの比較もやっておきますね。同じく黄色がSPYD、赤がHDV、青がVYMの1年チャートですが・・・
うん・・・!SPYD、株価的にはこれも完敗!成績の勝ち負けは重要ではありませんが、コロナショック後のパフォーマンスはかなり悪いということは把握しておいてもよいと思います。
この実績を見る限りでは、不況局面には弱いETFだと考えられます。
主要構成銘柄(年2回りバランスあり)
次はSPYDの主要構成銘柄10社ですが、2020年9月16日時点だと以下のようになっています。
ぱっと見の印象ですが、、、私はほとんど知らない銘柄ばかりです。2020年7月末に銘柄の入れ替えが行われて80銘柄均等分散(1.25%)になって、上位の顔ぶれは変わってきています。
SPYDは年に2回(1月・7月)にリバランス、銘柄の入れ替えを行います。リバランスによって、高利回りの上位80社の構成に生まれ変わります。
2020年7月のリバランス(銘柄入れ替え)の状況は以下の動画でまとめています。
構成セクター比率
次は構成セクターの比率ですが、9月時点のものをグラフでまとめると以下となります。あわせて3か月前からの変化も表でまとめておきました。
6月→9月はリバランス(銘柄の入れ替え)を経ていますので、大きな変動がありますね。特に大きいのが、
- 生活必需品:-6.3%
- ヘルスケア:-6.0%
- 金融:+8.4%
この辺りです。生活必需品やヘルスケアセクターはコロナショックの後もディフェンシブさを発揮して株価の調子も良かったのですが、7月のリバランスで弾かれてしまったようです。(SPYDの特性上、株価が上がって利回りが下がったら除外されます。)
そして不況局面に弱い金融セクター、そして当面のゼロ金利で収益が圧迫される金融セクターがドカンと増えていますね。
SPYDの配当金と利回り
SPYDに投資をする主な目的は配当金だと思います。なぜなら、SPYDは高配当に着目したETFだからです。そこでここからは、SPYDの配当金関係の情報をまとめていきますね!
- 配当金実績と推移
- 最新の配当利回りは?
- 配当金はいつもらえるのか?
配当金実績と推移
まずは配当金の実績と推移を確認していきます。まずは年間ベースでまとめると以下のグラフになります。
※2020年は9月までの実績
2020年は9月までの配当金の実績です。なので実際は後1回12月に支払いがあるので、もう少し多くなります。
SPYDの配当利回りは?
SPYDの配当利回りは、以下の通りとなっています。
SPYDの利回り情報
項目 | 内容 |
配当利回り | 5.73% |
過去平均利回り | 4.54% |
過去"最高"利回り | 8.58% |
過去"最低"利回り | 3.46% |
※2020/9/23時点
過去平均が4%以上とかなりの高配当ですね・・・!
配当金はいつもらえるのか?
SPYDの配当支払い月は四半期に1回となっています。つまり3か月に1回、具体的には3月、6月、9月、12月の年間4回です。
基本的に支払い月の下旬に証券口座に入金されますが、状況によっては入金が翌月になることもございます。
2020年6月は25日に入金
SPYDの配当については、別記事で詳しく解説しています。
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SPYDの配当金や利回りってどうなってるの?保有者が解説します!
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SPYDに投資するメリットとデメリット
次はSPYDのメリットとデメリットを簡単にまとめていきます。SPYDに投資をするなら、メリットだけではなくデメリットも確実に把握しておきましょう。
3つのメリット
3つメリットは以下の通りです。
- 配当利回りが高い
- 今後も増配される可能性がある
- 激安な運用コスト
以上3つ。ざっくりまとめると、「高配当が見込める運用を激安なコストでやってくれる」ということ。
デメリットでも触れますが、あまり株価の値上がりには期待しすぎない方が無難です。(もちろんS&P500の構成銘柄ですし、市場全体が好調な時は期待できると思います)
3つのデメリット
次はデメリットです。メリットは高配当でしたが、実は高配当には負の側面もあります・・・なのでデメリットも確実に把握しておきましょう。
- 減配リスク
- トータルリターンはS&P500に劣後する
- 暴落局面に弱い一面がある
SPYDは高配当利回りな銘柄を80社集めたETF。ただ配当利回りは「年間配当金額÷株価」で計算されるため、利回りが高い=株価が低い=業績が悪いという可能性があります。
そうなってくると、配当金が減ってしまう(減配)の可能性が出てきます。
メリットとデメリットを解説すると、1記事は完成してしまうので、もっと詳しく確認しておきたい方は別の記事をご覧ください(鋭意作成中)
SPYDに投資するなら把握しておきたい3つの特徴
SPYDは配当に着目した結構特殊なETFです。なので投資をする際は必ず特徴を把握しておきましょう。そうしないと、こんなはずじゃなかったのに・・・と後悔してしまうかもしれません。
その3つの特徴というのが以下。
- 高配当には理由がある
- 80銘柄に均等割合で投資
- 株価が好調な銘柄はリバランスで除外される
先ほどもお伝えしましたが、
配当利回り=年間配当金額÷株価
で計算されます。そのため不人気で株が売られて株価が低くなっている銘柄は、配当利回りが高く出ている可能性があります。そういった銘柄も含まれることは認識しておきましょう。
そして80銘柄に均等分散ということは、時価総額が低い銘柄、財務にちょっと心配があるような銘柄も同じ割合で含まれます。
SPYDの買い時はいつ?
ここをご覧いただいている方は、SPYDのことを十分把握して、「さぁ、投資しよう!」と感じていらっしゃる方だと思います。ただそうはいっても「いつ買えばいんだ?」と疑問に感じるかと思うので、私が3つの買い時パターンをご紹介させていただきます。(あくまで目安です)
- 配当利回りが5%以上のとき
- 配当利回りが4.5%以上5%未満のとき
- 配当利回りが4.5%未満のとき
この3つパターンに分けて、投資する金額を調整していくのがおすすめです。具体的には①>②>③で金額を少なくする感じです。
なぜこの「5%」「4.5%」で区切るのかというと、過去の実績を振り返ると利回り「5%」以上のタイミングが少なく、過去平均利回りが「4.5%」だからです。
もう一度利回り情報を載せておきますね。
SPYDの利回り情報
項目 | 内容 |
配当利回り | 5.73% |
過去平均利回り | 4.54% |
過去"最高"利回り | 8.58% |
過去"最低"利回り | 3.46% |
※2020/9/23時点
このように過去平均利回りより高いタイミングで多く投資することで、より高い利回りを確保できます。
このSPYDの買い時については、別の記事で詳しく解説をしていきます。
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まとめ
今回の記事のポイントをまとめます。
- SPYDは高配当が期待できる米国ETF
- SPYDの特徴は均等分散・リバランス
- SPYDの買い時は利回り「4.5%」「5%」が目安
以上基本的な情報から、少し込み入った情報までまとめてきました。
SPYDに投資をするときに把握しておきたいのが、株価の上昇に期待しすぎない方が良いということ。あくまでSPYDは配当金を目当てに投資をするETFだと思っておくほうが無難です。
最後までご覧いただきありがとうございました。